アニプレックス(ANX)は11日午後、東京・秋葉原の富士ソフト・アキバホールに全国のディーラーや媒体関係者を招いて「アニプレックス ラインナップ発表会2012」を開催。12年度(12年4月〜12年3月)の年間ラインナップを分野別にビデオを交えて紹介し、「我々の魂を込めた作品を見て頂き、更なる発展へ皆さんのご支援を」(夏目公一朗代表取締役)と、その拡売戦略を含めた同社の取組みを発表した。
冒頭、夏目代表が要旨次のように挨拶。それぞれの担当者が分野別に重点作品や商品を紹介し、「レア感」をキーワードに、ボーダーラインとなる2500億円の市場規模を支えるコアのアニメファンに向けた六つの重点施策の説明なども行った。
▽夏目代表=家電メーカーが未曾有の危機を迎えているがこれは決して他人事ではなく、どの業界でも起こり得ること。我々ソフト業界も同様に、多くの人が携わり、ひとつのシリーズで200人近い人手がかかり、皆それぞれに生活を賭けた作業を続けている。それ故、出来るだけ低コストでやろうとしているが、制作費は1クールで最低でも2億円はかかる。それに提供料や宣伝費が加わる中で、その回収の最大の手段がパッケージである。一方、日本アニメは海外でも大変人気はあるが、実はうまく行っていない。その最大の理由は違法配信による流失であり、利益の喪失にある。また、米国ではパッケージ市場が大きくシュリンクし、最盛期の7分の1にまで落ちて来ている。
(全文は2012/09/14発行の「連合通信レコード速報」に掲載)