日本テレビの細川知正社長は1日の2011年度日本テレビグループ合同入社式で要旨次のように挨拶した。新入社員は61名。
一、今この瞬間も皆さんの先輩である報道局関係者、日本テレビネットワーク各社の報道関係者は、被災された地域を中心に大災害の報道に携わっている。極めて厳しい環境の中で、全力を尽くしてその仕事にあたっている。
一、皆さんは非常に特別な年に、入社の時を迎えられた。私たち人間は、ある時にある場所に立って人生を生きていくが、今は特別な時だ。東日本大震災によって本当に苦しみ、本当に困難な時に立っている方たちが多くいる。そして私たちのグループの象徴とも言うべき氏家齊一郎会長が3月28日に逝去された。一方、今年は地上波テレビ放送の完全デジタル化の完成の年として、新たなスタートを切る年でもある。いろいろな意味で非常に特別な時に、皆さんは新入社員として会社に入る。この特別な時に、その選び取った場所、それぞれが求めた場所にあって、今という時が皆さんに求めていることは何なのか、厳しく自らに問うて欲しい。
一、皆さんは、それぞれの会社を選び、その職場を選んだ。当然、それぞれ選んだ場所が、どういう使命を持った会社であり、何の目的で作られた会社であり、社会においてどのような存在であるかは、すでに理解していると思う。会社が皆さんに求める使命がある。しかし皆さんは、ただ会社に求められることに対応するのみならず、加えて皆さん自身がそれぞれの個性において、与えられた能力によって、会社が求めた以上に、会社に向かって寄与していくことができるのか、どのような形で自分の力をそこに反映していけるのか、ぜひ考えて頂きたい。
(全文は2011/04/06発行の「連合通信放送映画速報」に掲載)