TBSテレビのメディアビジネス局の坂本香局長はじめ幹部は28日の懇談会で、2012年度上期概況と下期の対応について説明を行った。坂本局長、杉田謙二担当局長(デジタル部門統括)は要旨次のように語った。
▽坂本香メディアビジネス局長=2012年度上期は大変厳しい市況の中、各部門の粘り強いビジネス展開の結果、売上で対前年比104・1%、予算比97・3%。利益で対前年比100%、予算比108・4%を確保できた。下期は不確定要素も多々あり、難しい展開が予想されるが、局全体としてコストコントロールも徹底し、通期での利益予算達成・確保に全力を挙げたい。
上期最大の成果は、映画・劇場版「SPEC〜天〜」を中心としたマルチ展開である。4月7日の映画公開に合わせ、1週間前にスペシャルドラマ「SPEC〜翔〜」を放送。2月にはソーシャルゲーム「SPEC〜カードコレクション」の配信開始。ドラマ放送の3日後にはそのBD・DVDを早くも発売。合わせてVOD配信の開始、同日、書籍の発売、コミック「SPEC〜零〜」の発売と見事に連動。
結果、映画の大ヒットとともに、各ジャンルのビジネスも大きな成果を上げ、メディアビジネス局全体の収益に貢献。まさにワンコンテンツ・マルチユースの理想的成功を収めることができた。今後も編成・制作とさらに連携を強化し、マルチ展開ビジネスをもっと推進していきたい。
上期ではさらに、有料VODサービス「TBSオンデマンド」の伸びが著しく、前年同期比で246%の収益を上げ大きく成長してきた。
また、映画・アニメ「けいおん!」のBD・DVDが7月に発売され、セルで万6千セット、レンタルで4万5千セットと大ヒット。「けいおん!」ブームはまだまだ続いている。
デジタル事業部門では、首都圏で展開してきた大学キャンパス内デジタルサイネージ「キャンパスTV」が9月よりいよいよ全国展開を開始、56大学96画面として新スタート。
(全文は2012/11/30発行の「連合通信放送映画速報」に掲載)