日本テレビの大久保好男社長は26日の一般紙会見で現況などにつき要旨次のように語った。
一、中期経営計画に伴う組織改正と社内人事を行った。組織改正の1つは海外事業を進めるために海外ビジネス推進室を新設した。2つ目は情報エンターテインメント局を情報カルチャー局に改称した。情報文化、カルチャーのほうが番組の実態に合っているということで改称する。3点目は社内に番組制作向上推進事務局を設けることにした。番組を作り手の目線だけではなく、視聴者に近い立場の社員が、作り手から離れた立場からチェックしようというのが主旨。できるだけ多角的な視点からチェックを行い、番組の質の向上につなげていくことが狙いだ。
一、第2四半期の放送収入は前年比102・7%、上半期は107・8%。10月のタイムセールスは4月の改編でカロリーアップに成功し、10月改編でもそのカロリーアップを維持できたということで順調だ。12月もCWCがあり、現状では順調なセールスになっている。
一、スポットは10月は前年比88%、11月は少し良くなっているということだが、前年比では100%に届かない状況だ。12月に向けて少しずつ回復しつつあるということで良くなってきている。
一、放送外収入については、中心は映画だが、先週末から公開された幹事作品「綱引いちゃった!」は観客動員数が8万4000人程度で期待していたほどには伸びなかったということだ。しかし、作品自体は井上真央主演の映画なので、これからお客様が増えてくれるとありがたい。映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」は絶好調が続いている。また、映画「ツナグ」は最終段階に近づいているが、51日間で観客動員数は136万人、16億円を上回る興行収入となっている。舞台では新国立劇場で「里見八犬伝」を26日までやっているが、チケットはほぼ完売で大変な人気があった。
一、選挙は毎回特色があり、それぞれ内容が違うので今回だけ特に注意をしていることはないと思う。ただ、いつも以上に気を付けなければならないのは、政党の数が多いので慎重に気を配って報道しなければならない。選挙報道の基本原則は変わっておらず、従来以上に気を付けて報道するように現場に指示している。