民放連の井上弘会長は5月31日の記者会見で現況などにつき要旨次のように語った。
一、NHKの数土文夫経営委員長の辞任については本人の判断することであり、私からコメントすることではないと思う。
一、NHKのロンドンオリンピックのライブストリーミングについては、NHK・民放が放送しない番組についてであり、今回のライブストリーミングは放送番組のインターネット同時配信とは種類が違うと考えている。
一、在京キー局5社の平成23年度の決算をみると、売上高、経常利益ともにほぼ前年並みとなっている。昨年は前半にスポットが落ち込んだが、後半に入って回復が著しかった。
一、BSは相対的に割安感があると思う。地上波を意識して、BS各社はわりと狭いジャンルで商売をしているが、狭いジャンルにお得意さまがついている。これから普及が進むと、徐々にコスト面でも引き上げてくることも起きると思うので、成長の度合いは地上波と同じようなカーブを描くのではないかと思う。
一、テレビの広告収入は昨年の夏場以降順調に推移しており、今年3月以降はかなり良くなっている。タイムも底を打ち、キー局の4月スタートは上向いてきている。自動車販売などの出稿が多くなっており、全体としては好調である。日本経済の不安、欧州経済の不安があるが、4〜6月は見通しとしては非常に堅調である。
(全文は2012/6/1発行の「連合通信放送映画速報」に掲載)