フジ・メディア・ホールディングスは16日、2011年3月期決算説明会を開催し、日枝久会長・豊田皓社長は要旨次のように語った。
日枝会長=はじめに、今回の未曾有の大震災の被害に遇われた方々に心からお見舞い申し上げたい。今回の決算を説明するに当たり、どうしても東日本大震災を抜きにして決算の説明ができない、それが今回の決算の特色だと私は思う。私どものグループのメディアは総力を挙げて報道活動を行ってきた。地震発生から60時間以上CMを外し、報道特番を続けてきた。このような長時間にわたる広告抜きの放送を行ったことは、日本の民間放送市場、フジテレビにとっても初めてのことだ。緊急事態における情報、ライフラインとしての役割を果たすことはメディアの重要的、公共的使命だと思っている。この震災によっての広告収入の落ち込みは、第4四半期の収益に響いてきたが、マスメディアの果たすべき公共的役割を果たしたということで理解してもらいたい。こういうことがメディアの媒体価値を高める、強めるということになる。また、今回Ustreamやニコニコ動画での同時配信を行い、放送と通信の連携をとり、今後はお互いのメディア特性を活かした連携、コラボレーションというのが大変良い参考になったのではないかと思う。災害発生以来、地域情報あるいは、安否情報と*いうものが被災された方たちをはじめ、日本国民全てが注目をし、情報を求めたが、その情報を伝えるために、TwitterやFacebookといったソーシャルメディアの伝送手段が効果的に発揮したのも今までの放送通信の歴史からいっても初めてだ。
(全文は2011/05/18発行の「連合通信放送映画速報」に掲載)