今年6月10日に13回忌を迎えた国民栄誉賞受賞作曲家、故・吉田正さんの音楽を後世まで引き継いでいこうと2001年に設立された「吉田正記念オーケストラ」の定期コンサートとなる「第10回吉田正記念オーケストラ東京公演」が15日夜、東京・住吉のティアラこうとうで開かれ、同楽団を運営する吉田喜代子夫人の委嘱を受けて同楽団の音楽監督・指揮を務める大沢可直氏の指揮により、その代表作となる「吉田正 交響組曲/東京シンフォニー第1番」等が演奏された。
この「東京シンフォニー第1番」は、大沢氏が当時主席指揮者を務めていたトルコ国立イズミール交響楽団の2000年の来日公演用に、数々の吉田メロディーを基に第1楽章から第4楽章までオーケストラ化したもので、その来日時にイズミール響によって初演されたが、吉田正記念オーケストラはその翌年の設立であり、同楽団による「東京シンフォニー第1番」の演奏は今回が初めて。既に同シンフォニーは7番まで完成し、2番から7番まで、その都度演奏されてきたが、第1番は今回、10年目にして初めて同楽団による演奏となった。
(全文は2010/10/20発行の「連合通信レコード速報」に掲載)