平成10年(98年)6月10日に死去、その年の7月7日、国民栄誉賞を受賞した昭和を代表する作曲家、吉田正さんの13回忌の法要が命日の10日、東京・内幸町の帝国ホテルで開かれ、各界の重鎮350名が出席。吉田さんの遺影に向けて献花を行うと共に、様々な企画で在りし日の吉田さんを偲んだ。
冒頭、法要の施主である吉田喜代子夫人が挨拶を行い、来賓を代表して日本作曲家協会最高顧問として船村徹氏が挨拶。ビデオで国民栄誉賞を授与した当時の橋本元総理の1周忌の挨拶の模様を上映した後、吉田さんの故郷、日立市の樫村市長の音頭で献杯。吉田学校門下生の往時の歌唱シーンを流しながらの会食をはさんで、大沢可直指揮の吉田正記念オーケストラの演奏をバックに門下生が次々と登壇。三田明(美しい十代)、古都清乃(和歌山ブルース)、久保浩(霧の中の少女)、田辺靖雄(二人の星を探そうよ)、橋幸夫(潮来笠)、浅倉ユリ(第3号倉庫)、曽根史朗(グッバイ東京)、マヒナスターズ松平・佐々木(誰よりも君を愛す)、三浦洸一(恋しても愛さない)と歌い、最後は吉永小百合のリードで「いつでも夢を」を全員で合唱。
また、記念オーケストラによる最新の「東京シンフォニー第5番」の第2楽章〜第4楽章の演奏が行われ、2時間半に及んだ集いは、昨年12月1日付でビクターエンタテインメント社長に就任した斉藤正明氏の挨拶、出席者全員による「異国の丘」の大合唱で締め括った。
(全文は2010/6/14発行の「連合通信レコード速報」に掲載)