
NHKの松本正之会長は7日の一般紙会見で現況などにつき要旨次のように語った。
一、NHKは持てる力のすべてを傾けて今回の震災報道にあたっている。地震が発生した当日、NHKは直ちに緊急地震速報をテレビとラジオの8つのすべての波で伝え、発生2分後の午後2時48分からすべての波で地震と津波に関する報道を開始した。3日間はすべてのチャンネルで震災報道に徹し、総合テレビと衛星第1、ラジオ第1では1週間24時間体制で震災報道を続けた。現在も総合テレビでは震災報道に重点を置きつつ、4月1日からスタートした衛星放送の2波化など新年度の放送にも取り組んでいる。震災関連のニュースや番組の放送時間は、総合テレビでは地震発生から4月6日までで約522時間と、阪神・淡路大震災の1か月の放送時間を大きく上回っている。東北地方の太平洋側の各放送局でも地域の情報をなるべく詳しく伝えるよう懸命に努力している。
一、収入・支出への影響については、被害の全容がいまだ明らかでなく、現時点でははっきりとしない。被災された方々への受信料免除の適用額だけでも少なくとも50億円規模の影響があると見ている。加えて、被災地の取材費用、被災設備の補修などの支出が見込まれる。状況の変化に応じて予備費やこれまでの繰越金を使用し、対応に万全を期したい。
一、テレビのデジタル移行に関しても、大震災の影響を完全に判断できる段階にはなく、引き続き見極めていきたい。現時点では移行の期限である7月24日に向けて引き続き努力する。
(全文は2011/04/13発行の「連合通信放送映画速報」に掲載)

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