テレビ朝日の早河洋社長は25日の一般紙会見で現況などにつき要旨次のように語った。
一、リビア取材死亡事故については、臨時の局長会、常務会を開き社内に状況を説明するとともに、野村支局長に黙祷を捧げた。野村氏は大変優秀な社員で、報道を希望して当社に入り、ネットワーク局の後、報道局に勤務した。カダフィ独裁の終焉という歴史的瞬間をリポートしようとして現場に向かったのだが、本当に残念なことで、報道局をはじめ会社としてもこの悲しい出来事に非常に重い気分でいる。野村氏には奥さんと2人のお子さんがいて、お兄さんと奥さんのご両親がカイロに行っているが、その悲しみというのは想像を絶するものがあると思う。現地の目撃者情報、これは間接情報になるが、病院の関係者、怪我をしたカメラマンの話などを総合すると、ドライバーの運転ミスの可能性が高いとみられるが、内戦で警察や救急の体制が機能不全の状況に陥っていると思われ、現場検証や救急車による搬送は行われなかった。このために詳細についてはなお不明な部分があるが、今後安全面も考慮して、事故の状況のさらなる詳細の把握に努めたい。
(全文は2011/10/28発行の「連合通信放送映画速報」に掲載)