ジャケット印刷大手の金羊社は、地震の影響により毎年春から夏にかけて全国で開催してきた「ミュージックジャケットギャラリー(MJG)」の開催延期を決めたが、東京・鵜の木の本社4階ギャラリーを開放して定期開催してきた「MJG常設展」は予定通り開催することになり、4月〜6月の展示内容が次のように決まった。
MJGは、音楽とジャケットの結びつき、アーティストの音楽への思い入れとデザイナーのクリエイティヴィティとによって生まれてくる時代を映し出すLPとCDジャケットやパッケージを展示するもので、とりわけ金羊社の同展示会は、世界初や日本初などの貴重なジャケットに加え特殊変形パッケージなど日常あまり目に触れることのない様々なアイテムが揃っている。
その常設展の4〜6月のテーマは、T&Mクリエイティブ植村和紀氏のコレクション提供を得て、平面陳列のLP棚では「プロモーションLPジャケット」を、また立体陳列のガラスケースには「プロモーションCDコレクション」が展示される。このプロモーション用LPやCDは、一般の音楽ファンの目には触れない業界向けの宣伝素材であり、最初はせいぜい2色などチープなものが大半を占めていたプロモーション用LPから、レコード会社独自のオリジナル・デザインワークにより、オールカラーとなった80年代最盛期(前半まで)のLPジャケットまで、今では目にすることのないお宝ジャケットが集められる。
(全文は2011/04/01発行の「連合通信レコード速報」に掲載)