日本コロムビアは、本紙既報(8月19日付)のように、8月17日より東京ミッドタウンホールで、自筆の楽譜や作品メモ、秘蔵の写真や映像などが展示・上映される展覧会が始まった佐村河内守の特別演奏会を18日、ミューザ川崎シンフォニーホールで開催。大友直人指揮・東京交響楽団演奏により、世界初演となる「弦楽のためのレクイエム・ヒロシマ」と、話題の「交響曲第1番《HIROSHIMA》」の全曲演奏を行った。
同演奏会は、既報のようにコロムビアから2011年に発売されたオリジナル作品「交響曲第1番《HIROSHIMA》」が17万枚を突破する異例の売れ行きとなり、東日本大震災の被災者のために書き下ろした「ピアノのためのレクイエム イ短調」の反響などもあって、大友直人指揮・東京交響楽団による「HIROSHIMA」全曲演奏と、元々は広島市の少年少女合唱により初演(09年5月)された4声ポリフォニー合唱曲を、弦楽合奏用に改作した「弦楽のためのレクイエム・ヒロシマ」を世界で初めて演奏する特別演奏会として開催したもの。
会場となったミューザ川崎シンフォニーホールが満員となる中、まず東京交響楽団の弦楽隊による「〜レクイエム・ヒロシマ」が演奏され、休憩をはさんでフルオーケストラによる「HIROSHIMA」全曲演奏がスタート。第1楽章・第2楽章・第3楽章と、90分を超える「HIROSHIMA」全曲演奏が終わると、観客は総立ちでスタンディングオベーションを送り、会場に姿を現わした佐村河内守氏も大友氏の招きに応じてステージに上がり、観客や楽団員に何度も感謝の意を表し、会場の拍手が10分以上も続く感動的な演奏会となった。