JASRAC(一般社団法人日本音楽著作権協会)は17日、ファイル共有ソフトの「Cabos」を使用してインターネット上に音楽ファイル等を公開していた群馬県高崎市在住の男性(24歳)に対して、福島県福島北警察署に告訴状を提出した。
JASRACが福島県でファイル共有ソフトを悪用し、違法に音楽ソフトをアップロード(UL)した事案で告訴を行うのは今回が初めて。男性は、JASRACの管理楽曲14曲を含むJ―POP等の音楽ファイルを無断でインターネット上に公開し、不特定多数のユーザーに対して送信できるようにして著作権(公衆送信権)を侵害していた。
ファイル共有ソフトを悪用した著作権侵害行為については、本紙既報(2月27日付)の通り、去る2月19日から21日にかけて、全国47都道府県の警察が一斉取締りを行って全国124ヵ所を捜査、27人が逮捕された。今回の事案もその一環として捜査は進められたが、被疑者の男性は共有フォルダ内の音楽ファイルを消去していた等の事情があったことから、福島県警等によって慎重な捜査が行われ、今回の告訴に至ったという。
こうしたファイル共有ソフトを悪用した違法な公衆送信は、著作権者に多大な侵害を与えるばかりか、音楽文化を衰退させることに直結することから、JASRACは関係者と協力しながら侵害行為の撲滅に向け、引き続き広報活動等を通して著作権の啓発に努めていく。