JASRAC(日本音楽著作権協会)の12年12月期(10月〜12月)の分配実績額がまとまり、6月期と9月期を含めた4月〜12月累計額は772・8億円、前年同期比97・8%となった。
12月期の分配額は前年同期とほぼ同額の254・4億円で確定。その分野別の分配額は、「演奏」が119・8億円で前年同期比106・8%、「録音」は91・3億円で106・3%、「出版」は2・5億円で93%、「貸与」は9・3億円で114・4%、「複合」は31・3億円で68・9%、合計で254・4億円で前年同期比99・9%であった。
これを各分野の主な種目別に見てみると、「演奏」のうち演奏会等は7・6億円(前年同期比136・2%)、カラオケは29・3億円(109・4%)、放送等は76・7億円(104・2%)。「録音」のうちオーディオディスクは40・9億円(118・1%)、ビデオグラムは46・7億円(100・7%)。「複合」のうちインタラクティブ配信は16億円(52・4%)。
この内訳を詳しくみると、「演奏」は、前年同期に比べ「演奏会等」が2億円、「カラオケ」が2・5億円上回った。これは、前年同期の東日本大震災による催し物件数の減少や使用料の徴収停止措置の影響による減少が今年度は少なく、使用料規定の変更に伴う経過措置が昨年3月で終了したことも増加の要因となった。また、「放送等」も3億円の増となり、演奏全体では前年同期を7・6億円上回った。
「録音」のオーディオディスクは、シングルCDの好調に加え、有力アーティストのベストアルバムの発売が相次いだことに伴い6・2億円の増加。「ビデオグラム」は、音楽ビデオが好調で、ほぼ前年並みとなり、録音全体で前年同期を5・3億円上回った。