ワーナーミュージック・ジャパン(WMJ)の石坂敬一代表取締役会長兼CEOは、同社のメディア懇親会の席で要旨次のように語り、9月末で締め括った2012年度の好業績を受けて、新年度(2013年度)は「さらに総合力を高め、総力戦で改革を進めていく」と語った。
「就任以来、行政改革を進めてきたが、引き続き意識改革・行動の変革、構造改革、人事・組織改訂の三つを柱に改革を進めて行く。一つ目の意識と行動の変革はヒットがすべて、市場がすべてであるという事で、まず見るのはチャートであり、市場であることを徹底したい。二つ目の構造改革では、命令系統の統合とお金の流れの統合と透明化を図り、三つ目はいわゆる人事・組織の改革で、1年間ではとても追いつかないが、これからもこの三点を達成すべく進めて行く。また、経理的には損益分岐点の引き下げを行う。これは、このデフレ時代においては、従来の原価意識ではなかなか成り立たないので、その点も留意したい。
当然360度マーケティングビジネスも進めていくが、何よりもコストコンシャスで行かなくてはならない。(社員には)うるさいと思われていると思うが、皆んな、よくやった。皆さん(業界関係者)の応援と社員の頑張りで、12年度(9月決算)は予想より良かった。既に13年度に入っているが、今年度も引き続き総合力で取り組んでいく。デジタルも360度も、むろんフィジカルもヴィジュアルも全て総合力を結集。A&R、宣伝、営業、デジタル各部門の力を合わせ、総力戦で臨みたい」。