日本音楽著作権協会(JASRAC)は26日、愛知県警察本部サイバー犯罪対策課及び岡崎警察署が22日、ファイル共有ソフト「Perfect Dark」を使用してインターネット上に音楽ファイルを公開していた男性を著作権法違反(公衆送信権侵害)の疑いで名古屋地方検察庁岡崎支部に送致したと発表。
被疑者は、愛知県安城市在住の31歳の男性会社員で、ファイル共有ソフト「Share」などに無断でアップロードされていた同協会の管理楽曲である音楽ファイルをダウンロードして、同協会に無断で「Perfect Dark」にアップロード(UL)し、不特定多数のユーザーに対して送信できるようにしていた。また、摘発を逃れるために著作権侵害行為の痕跡を消去してきた疑いがあり悪質であることから、同協会が20日に告訴していた。同協会が「Perfect Dark」の悪用者を告訴したのは初めて。
今回の事件は、9日に警察庁及び愛知県警察本部が発表した「Perfect Dark」によるわいせつ電磁的記録媒体陳列に係る一斉取締りで逮捕されていた被疑者が、同協会の告訴により著作権法違反容疑で追送致されたもの。
JASRACは2003年から、ファイル共有ソフトを用いた著作権侵害行為の防止に向けた対策を継続してきた。10年3月からは、「ファイル共有ソフトを悪用した著作権侵害対策協議会(CCIF)」が策定したガイドラインに基づき、侵害者に違法にULしたファイルを削除するよう求める啓発活動も継続している。