EMIミュージック・ジャパン(EMI)が7月25日に発売を開始した、名門ジャズ・レーベル、ブルーノートの「最後のコレクターズ・アイテム」と呼ぶべき「ブルーノートBNLT999」シリーズにバックオーダーが殺到、また、サウンドスキャン(SSJ)が発表したジャズチャート(集計=7月23〜29日)TOP20に第1回発売の11タイトル全てがランクインするなど、好発進した。
同シリーズは各税込999円で、9月まで毎月11枚ずつ全33Tが限定版として発売される。ブルーノート発掘プロデューサーのマイケル・カスクーナが全面監修し、24ビット最新リマスタリングが採用されている。
EMI特設サイトでジャズ愛好家の雑木林進氏は「往時の総帥アルフレッド・ライオンの執着により、レーベルは常に発売タイトルよりはるかに多くの録音を重ねて来た。スタープレイヤーたちの、どれだけの数のどのような録音が眠っているのか、誰にも想像もできなかった」と同レーベルの歴史を振り返る。その後、79年から81年にかけて発掘された40数TがLPとして発表され、今回の33Tの発売に至る。雑木林氏は「目の眩むようなラインナップは、世に伝わる名盤とこれら眠っていた作品の差が、ホンの時の運であったことを納得させるに十分なものばかり」と称賛する。
(全文は2012/08/03発行の「連合通信レコード速報」に掲載)