日本レコード協会は9日、東京地方裁判所がインターネットサービスプロバイダ(ISP)であるソネットエンタテインメント株式会社(以下、被告プロバイダ)に対し、ファイル共有ソフトを利用してインターネット上で音楽ファイルを違法にアップロード(公開)していたアップローダーの氏名等を、協会会員レコード会社(日本コロムビアとポニーキャニオンの2社、以下原告レコード会社)に開示するよう命じる判決を8日に下したと発表した。
原告レコード会社は被告プロバイダに対し、プロバイダ責任制限法第4条第1項に基づき、原告レコード会社が権利を有している市販音楽CDの音源をファイル共有ソフトを利用して許諾なくアップロードしていたアップローダーの行為は、各社の著作隣接権(送信可能化権)を侵害しているとして、当該アップローダーの氏名、住所等の情報(発信者情報)の開示を2010年10月25日に求めていた。
しかしながら、被告プロバイダが発信者情報を開示することは致しかねると回答したため、2011年7月7日に東京地裁に提訴し、今回、原告が求めた通りの判決が下ったもの。原告レコード会社は今後、開示を受けたアップローダーに対して損害賠償請求等の交渉を行う予定という。
(全文は2012/5/11発行の「連合通信レコード速報」に掲載)