昭和30年(1955年)8月1日に現在の代々木公園にあった米軍クラブ・ワシントンハイツ内のオフィサーズ・クラブで初めてステージを踏んで以来、今年で結成55周年を迎えたコーラスグループ、デューク・エイセスの4人が6日、東京・なかのZEROホールで「百歌繚乱」と銘打ったワンマンコンサート5000回達成記念コンサートを開催した。
同コンサートでは、結成時からのオリジナルメンバーであるリーダーでバリトンの谷道夫(75)、セカンドテナー吉田一彦(74)、バス・槙野義孝(74)の3人に加え、昨年亡くなった飯野知彦さんに代わって新たに加入した大須賀ひでき(トップテナー、53歳)の4人が、結成当時に大ヒットした映画「慕情」の主題歌をはじめ、彼らの真骨頂である「Dry Bones」、オリジナルヒットの「女ひとり」「筑波山麓合唱団」「おさななじみ〜その後」、さらに昭和のヒット曲「遠くへ行きたい」「岬めぐり」「いい日旅立ち」、思い出のポップスメドレーでは「ラブ・ミー・テンダー」や「オンリー・ユー」など全20曲を歌唱。最年少メンバーとなった大須賀が「デューク・エイセスには1635曲ものレパートリーがあり、とても1日ではお届けできませんので、この続きは60周年で…」と言うと、谷は「その時は、杖だけはつきたくないね」と笑いを誘うといった和やかな記念コンサートとなった。
ちなみに、ワンマンコンサート5000回というのは、日本人アーチストでは史上初の快挙。その1回目のコンサートから今日まで55冊もの手帳に記録し続けているというリーダーの谷は「手帳は全て自宅に保管してありますがデューク・エイセスが歩んできた貴重な記録です」と感慨深げに語っていた。
(全文は2010/6/9発行の「連合通信レコード速報」に掲載)