デビュー27年、キングレコードの北川裕二が4月22日、東京・北区の労音十条会館で約3年ぶりの勝負シングル「港哀歌/北放浪(きたさすらい)(共に詞・つつみりゅうじ、曲・弦哲也、編曲・南郷達也、3月23日)の発表ライブを行った。
北川裕二は福島県郡山市出身、58歳。83年、日本テレビ新スター誕生で6代目グランドチャンピオンを獲得。84年5月に、今回の作品の作曲家でもある弦哲也の2番弟子(1番弟子はキングの千葉一夫)として「増子ひろゆき」の芸名でキングよりデビュー曲「雨の停車場」を発表。86年、2弾目「演歌川」で芸名を現在の「北川裕二」に改名。88年には第1弾と第2弾のレコード・テープ売上で奨励賞を受賞するなど、順風満帆のスタートを切った。その後も、定期的に新曲(殆どが弦哲也作品)を発表、「港哀歌/北放浪」で12作品を数えるに至った。
「港哀歌」は、舟が着くたびに(降りては来ない)愛する人を桟橋で待ち続け"女心"を綴った作品。「各作品とも彼への『最後の提供』と思い書いてきた。今回が最後の新曲発表会にならないように」と、厳しくも温かいエールを弦哲也から受けた北川は「この曲を頂いたとき、鳥肌が立った。ヒット曲を生み、師匠に恩返しするのが私のライフワーク。27年間の総決算の曲」と決意を新たにした。
(全文は2011/5/2発行の「連合通信レコード速報」に掲載)