政府は10月30日、2012年の文化勲章受章者6名と文化功労者15名を発表したが、映画監督では山田洋次氏(81)が文化勲章を、宮崎駿氏が文化功労者に選ばれた。映画監督の文化勲章受章は黒澤明氏、新藤兼人氏に次いで山田洋次氏が3人目となる。また、歌舞伎俳優の松本幸四郎氏も文化功労者に選ばれた。文化勲章の親授式は11月3日文化の日に皇居で、文化功労者の顕彰式は11月5日(月)都内のホテルで行われる。
山田洋次監督は1931年9月13日生れ。大阪府豊中市出身。東大法学部卒業後1954年松竹入社。川島雄三監督、野村芳太郎監督らの助監督をつとめたのち、1961年「二階の他人」で監督デビュー。以降「男はつらいよ」シリーズ48作を手掛けた他数々の名作を撮り続けている。最新作は「東京家族」で2013年1月19日(土)から全国公開が決まっている。同監督は2004年に文化功労者に選ばれている他、数々の賞を受賞、現在は日本芸術院会員もつとめている。
文化功労者に選ばれた宮崎駿監督は1941年1月5日生まれ。東京都出身。学習院大学政経学部卒業後アニメーターとして東映動画(現・東映アニメーション)に入社。1971年、高畑勲氏らとともに東映動画を退社、その後さまざまなアニメプロダクションを経て1985年徳間書店の出資で設立したスタジオジブリに参加、「天空の城ラピュタ」、「となりのトトロ」、「魔女の宅急便」、「紅の豚」、「もののけ姫」、「千と千尋の神隠し」、「ハウルの動く城」、「崖の上のポニョ」等の大ヒット作品を手掛けて来た。
「千と千尋の神隠し」の興行収入304億円は今もって破られていない。