テレビ朝日の早河洋社長は9月25日の一般紙会見で現況などにつき要旨次のように語った。
一、2012年度上期が残すところあと6日となって、平均視聴率は全日7・6%、これは日本テレビと0・1ポイントの差で2位。ゴールデンは11・8%でトップタイ。プライムが12・2%で1位、プライム2が8・1%で1位。数字的には極めて僅差の戦いとなっている。この流れでいけばプライムとプライム2で上期トップはキープできるのではないかと思っている。
一、年間の全日では日本テレビが抜きんでている。ただゴールデン、プライムは0・1から0・3ポイントの差で接戦となっている。ここの区分ではフジテレビも本来の力を出してくるとみている。いつも言っているが、1982年以来フジテレビ、日本テレビはここ30年トップを奪い合ってきた。ちなみに10年以上前のトップの局のゴールデン、プライムは15?16%という高いレベルだった。当社は当時手も足も出なかった。今は12%台に乗ればトップ争いができる状況に変わってきている。チャンピオンという経験が長い2社にチャレンジャーとして挑戦を続けてきて、今の時点でこういう競争関係にあるのは誇れることだと思っている。ノックアウトされないように、脱落しないように切磋琢磨できればと願っているところだ。いま当社の現場はこういう風に粘り強く挑戦を続けていれば、道は開けるということを学んでいるのではないかと私は思っている。
一、8月の営業売上げは前年比でタイムが116・9%、スポットが91・8%、トータル105・6%で確定した。タイムは上期最大のポイントであるロンドン五輪の売上げが目標を達成し、8月のタイム売上げを前年に比べ大きく伸ばす要因となった。
一、スポットは震災の影響が色濃く残る昨年5月以来、1年3か月ぶりに前年を下回った。原因はロンドン五輪に宣伝予算がシフトしたこと、エコカー減税期間が終了に近づくに従って自動車メーカーの出稿が減ったことが要因だが、想定していた以上の急減速、急ブレーキとなった。
一、9月の営業売上げはタイムが109%プラスマイナスアルファ、スポットが89%プラスアルファ、営業局トータルで98%プラスアルファ。タイムは9月11日に放送した「サッカーW杯アジア地区最終予選 イラク戦」と、本来は7月に行われるが五輪の関係で9月に移った「全英リコー女子オープンゴルフ」などがあって前年を大幅に上回る見込みだ。スポットは8月と同様に大変厳しい市況となっている。8月のロンドン五輪あるいは自動車メーカーの出稿減に加え、アルコール、飲料メーカーが売上げ不振によって利益確保のため宣伝予算を削減したことも影響しており、未だ前年90%に届いていない。最終的に90%に届くかどうかというレベルで7月までと比べると8月、9月は低調と言えると思う。10月だがタイムが86%プラスアルファ、スポットが50%プラスアルファ、営業局トータルで67%プラスアルファで推移している。