先ごろ開催された第65回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で、主演女優賞&脚本賞をW受賞したルーマニア映画「ビヨンド・ザ・ヒルズ(英題)」(監督クリスティアン・ムンジウ)がマジックアワーの配給、コムストック・グループの協力で来春、ヒューマントラストシネマ有楽町他で全国公開が決まった。
監督は、映画「4ヶ月、3週と2日」(08年日本公開)で、ルーマニア映画初の第60回カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)を受賞したクリスティアン・ムンジウ。その優れた脚本と演出で、今回は映画初出演のふたりの新人女優に女優賞をもたらし、脚本賞も獲得した。
前作「4ヶ月、3週と2日」では、独裁政権下のルーマニアを舞台に、友人の違法中絶を手助けするヒロインの緊張感に満ちた一日を描いた。今回の「ビヨンド・ザ・ヒルズ(英題)」は、前作同様に、対象的な二人の女性ヒロインの物語で、同じ孤児院で姉妹のように育った二人の若き娘たちが、ルーマニアの修道院を舞台に信仰と友情のはざまで揺れ動くさまをスリリングに描いたヒューマン・ドラマ。ルーマニアで2005年に実際に起きた事件に基づき映画化されている。
(全文は2012/6/18発行の「連合通信放送映画速報」に掲載)