第28回(2010年度)川喜多賞が野上照代氏に贈られることが決まった。贈呈式は7月27日(火)午後6時から千代田区一番町の川喜多メモリアルビル・川喜多記念映画文化財団のサロンで行われる。
選考理由は「1950年製作の「羅生門」から19本の黒澤明映画で、スクリプター、協力監督、プロダクション・マネジャーなど常に製作スタッフの中核となって監督を支えつづけた。また、「天気待ち 監督黒澤明とともに」などのエッセイは、撮影現場の人ならではの視点で描かれ、翻訳されて海外でも高い評価を受けている。近年は、国際映画祭、シンポジュウム、生誕百年を迎えて国内外で数多く催された黒澤回顧上映などにも積極的に参加、国境を越え、世代を超えて、映画を愛する人々に黒澤作品の魅力を伝えている。その稀有な功績に対し、敬愛をこめて、川喜多賞をお贈りする。」としている。野上照代氏には本賞(宝塔)及び副賞(100万円)が贈られる。
なお、本年度の選考委員は明智恵子、荒木啓子、柏原寛司、河原畑寧、崔洋一、西村隆、岡田正代(川喜多財団理事長)の各氏がつとめた。
(全文は2010/7/2発行の「連合通信放送映画速報」に掲載)