フジテレビ及びFNS(FujiNetworkSystem)各社はこのほど、系列内の編成や放送など各種データをやり取りする情報共有ネットワーク及び系列局共同で開発し運用している営業放送関連システムを、2013年春にクラウドセンター方式へ集約・統合し、FNS系列各社のシステム設備投資や関連費の削減、情報基盤の災害対策を踏まえた強化及び系列内情報のさらなる有効活用を図ることとし、具体的作業に入った。
FNS情報システム部門では、1999年より系列全28社を結ぶ情報交換ネットワーク網(FNSネットコム)を整備し、ニュース速報やアーカイブ、ネット番組の放送における発局受局間での編成放送運行等のデータ共有活用にて、業務・費用効率化、安全安定運用等の実績をあげるとともに、2006年には全国地上デジタル放送開始に合わせ、テレビ局の基幹業務である編成・広報から営業・放送関連業務フローの共通標準化を図り、FNS標準営放システムとして構築し、系列局23社が使用して、費用面、運用効率面で大きな成果をあげている。
今回は、これらの仕組みについて、各社で個別に所有・運用しているコンピューター設備やプログラムソフト及び関連業務をクラウドセンター化することで、設備資産や業務負荷、保守運用コストを削減し、情報の安全性やセキュリティ等信頼性において系列全体での底上げをはかるとしている。特に今回の東日本大震災等の状況をも踏まえ、データセンター方式における事業継続計画(BCP)についても系列全社として対応することとし、堅牢でかつ可用性の高い相互補完を考慮したセンターを構築するとしている。
(全文は2011/4/25発行の「連合通信放送映画速報」に掲載)