日本テレビの氏家齊一郎会長、細川知正社長は5日の新年式典で要旨次のように挨拶した。
▽氏家齊一郎会長=「国家興亡40年周期説」というものがある。40年周期説で考えると、現在はちょうど落ち目になった半分の段階にいることになる。そうすると、あと20年は落ち続けることになる。ここにいる若い人たちが果たしてこの会社で働いていられるかという問題が当然起こってくる。
我々はなんとしても生き残っていかなくてはいけない。これは毎回繰り返し言っている。とにかく不退転の決意でいく。そのために、今年は7年間フジテレビに獲られ続けた視聴率3冠王、4冠王を取り戻さなくてはいけない。一方で、フジテレビの3冠王についての新聞記事の中には、プライムの視聴率が12・9%、全日が8・3%。この程度で3冠王になれたと書いてあった。つまり、テレビ業界がそれだけ弱くなったと言っている。我々が視聴率年間4冠王を獲得していた時期には全日が11・4%あった年もあった。その時代には及ばないかもしれないが、気持ちは強く持ちたい。
日本経済であと20年衰退期が続くのならば、その中でもこの会社が生き残れるよう、若い諸君が働き続けられるようにすることを今年の決心の1つにしたいと思う。これはある意味でつまらない決心であり、残念な決心だ。しかし、今はそういう時代だ。だから、現実に即して物を考える必要がある。
(全文は2011/01/07発行の「連合通信放送映画速報」に掲載)