総務省の「新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム」は6日、報告書を取りまとめた。
報告書は、ホワイトスペース(放送用などある目的のために割り当てられているが、地理的条件や技術的条件によって他の目的にも利用可能な周波数)など新たな電波の有効利用に実現方策について提言を行っている。
具体的には、地域コミュニティの情報発信手段などにホワイトスペースを活用することによって地域活性化や新産業の創出を実現し、我が国の経済成長につなげていくことを目指すとしている。また、ホワイトスペースを活用した電波利用モデルを(1)短期的に導入可能と考えられるもの(ワンセグ活用型=エリアワンセグ、デジタルサイネージ)(2)中長期的な検討を要するもの(通信ネットワーク型、新技術活用型)の2つの分類し、それぞれ実現に向けて想定される課題を踏まえ、推進シナリオを策定。短期的に導入可能なものについては2012年までに全国展開を目指すとしている。
なお、ホワイトスペースを活用したシステムについて、研究開発や実証実験を実施し、システムの実現に向けた制度化への反映やビジネス展開の促進を図るための「ホワイトスペース特区」を創設。先行モデルとして次の対象者を決定、今年夏から研究開発や実証実験に向けた検討を行う。
(全文は2010/8/9発行の「連合通信放送映画速報」に掲載)