日本テレビの大久保好男社長は22日の一般紙会見で現況などにつき要旨次のように語った。
一、2012年度の視聴率は全日は7・9%で単独トップになった。プライムは11・9%で2位、ゴールデンは12・1%で2位ということで、いずれも前年度に比べて若干数字を下げた結果となった。
一、当社としては年度3冠を目指した。3冠は2年、3年続けることが大事であると社内に号令をかけてきたが、ライバル社も強力な番組を育て、結果としてこのようなことになった。
一、当社としては、若い人たちに見てもらうことをここ数年のテーマとして取り組んできた。その結果、若い世代の数字はかなり改善された状況にある。一方で、家族全体で楽しめる番組、あらゆる世代に支持されるような番組制作が当社の方針であることは変わらない。引き続きこの方針を堅持しながら3冠奪取を目標として取り組んでいきたい。
一、2012年度のセールスは、全体として好調に終了できた。タイム、スポットともに100%を上回っている。年度当初の見込みを全体として超えることができたのは確実だ。
一、最近のスポットの状況は、2月はフジテレビを抜いて1位になった。また、1月〜3月の第4四半期はやはりフジテレビを抜いてトップになった。営業局の創意工夫もあるが、番組を数年かけて改善してきたこと、これがスポンサーに支持されることになった成果だと考えている。
一、現在、4月の第3週目はタイムは順調にセールスを行っている。単発、中でも開局60年特別番組のセールスが大きなテーマとなっている。
一、スポットに関しては、4月は関東地区は100%に届かない状況になっている。アベノミクスにより景気は上向いている様子だが、広告市況に影響が出るのは、もう少し時間がかかるとみている。企業の個別の事情もあり、4月から5月にかけては比較的厳しい状況にあるのが現状と言える。
一、東京スカイツリーへの送信所移転の状況は、引き続き受信確認テストを行いつつ、視聴者の方から障害があるとの連絡を受けて、これに対し受信できるように工事を行うという地道な作業を続けている。東京スカイツリーからの電波発射の切り替え日がいつになるのか、また切り替え日をいつ発表するのかは、工事の進捗状況を見ながら、NHKと民放5社で検討しているところだ。共同作業で行っているので、各社の協議で正式決定して、移転の日程が発表されると思う。