関西テレビの福井澄郎社長は4日の年賀会で要旨次のように挨拶した。
一、昨年は我が社にとって非常に辛い試練の年で、年末年始の視聴率もそれを表している。危機感は持っているが、制作力はエリアで最も優れていると思っているし、現場の才能もその支援体制も決して負けているわけではない。視聴率の挽回に向けた戦いというのは、近いうちに必ず良い結果がついてくると思っている。その先兵を月曜19時のバラエティと、火曜22時の連続ドラマが務めてくれるはず。
絶好調の「よ?いドン」が全日を支えて、それが波及して昼のベルトの頑張りにつながっていくシナリオを描いている。
一、「謙虚」という言葉を大切にして欲しい。それは「視聴者に対して謙虚に」であり、「テレビというメディアに対しても謙虚に」取り組んでいただきたいということでも
ある。我々は完全デジタル化という切れ味の鋭く、あるいは得体の知れない武器を完全に手の内に入れたというわけではない。テレビはこれからもどんどん姿を変えていくまだ発展途上のメディアで、それに対して面白がって謙虚につきあっていただければと思っている。
一、ビジネスの主戦場は放送収入だが、これから大きく成長していくというストーリーを描くことは難しい。これからは放送収入のパイを取り合う戦いに圧倒的に勝つということ、放送収入を土台にして新しいコンテンツビジネスを開発して成功させることの2つが必要になり、それを可能にするのは、優良なコンテンツだと思っている。一方、放送関連のビジネスが少しずつ成長しているし、グループ8社すべてが今年黒字化できる目途がついている。
一、「テレビを面白くすることが楽しいのだ」という制作者、企画者、あるいは営業マン、そして技術者がどんどん当社から育っていくことを期待している。