ニッポン放送の村山創太郎社長は4日の新年全体会議で要旨次のような年頭挨拶を行った。
一、年末の総選挙で政権が交代し、第2次安倍内閣が誕生した。わずかずつではあるが、景気が良くなる兆しが見えてきた。この時代の変わり目に、我々ニッポン放送は大きな改革を行い、大きな一歩を踏み出したのが昨年であった。そして、今年は、全社員が一丸となってさらに歩みを進め、この難局を乗り切っていく必要がある。
一、昨年、編成局はニッポン放送のブランディング再構築を行い、「ラジオの声の力」を大切にしていくという編成方針を地道に実践し、聴取率アップでは確実に前進した1年だった。今年も引き続き、40代を中心に据えた編成を心掛けながら、10代の新規リスナー開拓も積極的に展開し、ナンバー1ステーションの奪還を目指す。
一、V?Low帯でのラジオのデジタル化についても10年後、20年後のラジオのあり方、ニッポン放送のあり方を踏まえて、引き続き検討を進める。
一、来年2014年、ニッポン放送は60周年を迎えるが、現在、皆さんから提案いただいた数多くの企画案を精査しており、ここから、ニッポン放送の60周年にふさわしい、歴史に残る企画を実現させたいと思う。
一、年頭にあたり、改めてニッポン放送が目指すべき理想の会社像を「笑顔を創る会社」、「社会への貢献」、「ラジオの原点へ」という3つのキーワードに託した。
一、私は社長就任以来、常に言い続けているが、ニッポン放送は「笑顔を創る会社」であり続けなくてはならない。そして、これからは、放送局の枠組みを超えて、社会の利益となることに、積極的に参加すべきであると思う。最後に、原点に立ち返って「ラジオ」とは、そもそもどういう存在だったのかを、皆さんと一緒に、改めて考えたいと思う。
一、当社が産声をあげてから今日までの間に、いつの間にか失ってしまったもの、変わってしまったものは何かを見つめ直す良い機会ではないだろうか。他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる。
一、ラジオ局はかつて電波に何を託して、またリスナーはそれをどういう気持ちで受け取っていたのか、創立60周年を前に、「ラジオの原点」にいま一度立ち戻ってみることが、「故きをたずね、新しきを知る」ことにつながると信じている。
一、「笑顔を創る会社」、「社会への貢献」、「ラジオの原点へ」。この3つのキーワードを忘れずに、今年1年、日々の仕事に邁進していただきたいと思う。