テレビ東京の島田昌幸社長は11月29日の一般紙会見で現況などにつき要旨次のように語った。
一、去年の10月クールから視聴率は回復傾向を見せており、この10月クールはそれをさらに加速できるかどうかという意味で非常に大事なクールである。10月クールの視聴率は、第8週終了時(?11月25日)で、ゴールデン7・0%で前年比プラス0・4ポイント、プライム6・6%でプラス0・4ポイント、全日2・9%でプラスマイナスゼロと出だしは好調だ。
一、都知事選挙、衆議院議員選挙が行われる12月16日については、選挙特番「池上彰の総選挙ライブ」をお送りする。司会は池上彰と大江麻理子アナウンサー。今回は難しい選挙で、解説などもなかなか大変かと思うが、結果を正確に分かりやすく伝えていきたいと思っている。
一、12月31日大晦日は恒例の「年忘れにっぽんの歌」と「THE BEST OF BEST ボクシング究極の3大世界戦(仮)」を放送する。元日は「新春カラオケ★バトル11 史上最強!下剋上スペシャル(仮)」を放送する。1月2日はヤマダ電機新春ワイド時代劇「白虎隊?敗れざる者たち」。また、第30弾となる1月11日スタートの「ドラマ24」は「まほろ駅前番外地」。
一、「明日をあきらめない・・・がれきの中の新聞社?河北新報のいちばん長い日」が、10月の「東京ドラマアウォード2012」の単発ドラマ最優秀賞(グランプリ)受賞に続き、「第8回日本放送文化大賞」でグランプリを受賞した。いただいた賞金(1000万円)については、全額を河北新報に寄付し、被災地の復興のため有効に使っていただきたいと思っている。なお、この作品は2013年3月9日に再放送する予定。
一、10月は、タイムが前年同期比マイナス1・8%、スポットがマイナス4・0%、タイム・スポットの合計でマイナス2・6%だった。スポットは東京地区の地区平均が90%に届かない中、比較的健闘したのではないかと思う。下期は、去年に比べると勢いが感じられない。11月、12月でスポットも盛り返しつつあるが、不安材料もある中、当社としては番組力をアップし、視聴率を上げてシェアを少しずつでも回復させ、収入増に結びつけたいところだ。
一、今年は、開局50周年に向けての3年計画の初年度にあたるということで、番組制作費は落とさず、利益を抑え、営業的には赤字が出てもいいから頑張ろうということで、覚悟を持って臨んできた。内外情勢もあり、営業的には想像以上に厳しい年となったが、番組作りという点では着々と成果が上がってきたと手応えを感じており、この流れを断ち切らないようにしていかなくてはならない。国も企業も強いリーダーシップがないといけないということを我が身への自戒も込めて感じている。