BS―TBSの平本和生社長は16日の記者会見で現況と今後の対応などについて要旨次のように語った。
一、上期の売上高は去年に比べて約23%増収、当期純利益は約63%増益と増収増益を維持している。66億円という半期の売上げを達成し、通期の売上高着地見通しは130億円を目標に強気でいきたいと思っている。クライアントの方々のBSについての評価が非常に高まってきているのを肌で感じており、当社も注目されているのが現状だ。これからも地上波とは違う編成を目指していく。
一、当社の「満足気分」という編成表案だが、視聴者がゆったり、ゆたかな空間を共有できるものを提供するということで、春も秋も積極的な改編を行って、この勢いを絶たないようにするというのが経営方針だ。出演者の交渉は非常にスムーズに行われており、これにより企画が広がり、クライアントにも非常に満足していただいている。このような良い流れをどのようにして幅を広げていくか、柱となる企画を考えているところだ。
一、これからは日本発見というか、JNN系列局とのコラボレーションをさらに強化していかなければならないと思う。東京にいて、東京だけの発想で番組表案を作成するのではなく、地方には地方の文化、伝統があり、それぞれを発信源にして、それをBSがどう受けられるかが課題だ。
一、BSの普及率が71%弱で留まっているのが心配な点だ。当社だけの問題ではなく、各社でBSの普及率を上げていくということがこれからの大テーマだと思う。これを進めていけばまだまだBSの展開の余地が残っている。あと20%は開拓の余地があるので、各社と一緒にBSの存在感を高め、受信のアンテナを立ててもらう。その一方で、土俵を広げながらも当社は当社で番組表案の研究と開発を進めていきたい。
一、通期の売上高130億円を目標にしていても、まだまだ小さいと思う。中身を充実させ、皆に知っていただき、クライアントと視聴者の満足度を高めていきたい。数字だけを追いかけるのではなく、まずは番組を充実させていく。総括的には良い流れを受けての上期の着地となった。