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上期業績は連結・単体ともに増収増益=連結営業利益は前期からの増益見通しを維持−フジ・メディアHD豊田社長、決算説明会で語る
投稿日時: 11/14

フジ・メディア・ホールディングスは12日、2012年度第2四半期決算説明会を開催したが、席上、豊田皓社長は要旨次のように語った。

一、上期の業績は、連結・単体ともに増収増益となった。フジテレビを中心とする放送事業の好調をはじめとし、連結子会社も総じて健闘した。10月でホールディングス体制5期目を迎えるが、この間行っていたガバナンスの強化が功を奏し、連結子会社の経営体制の改善により、確実に業績の向上が図られてきた。今期から連結対象となった都市開発事業のサンケイビルも好調に推移し、業績に大きく貢献した。
一、フジテレビの上期の業績は、放送収入が増収となり、映画などの好調にも支えられ、増益を達成することができた。放送収入については、第2四半期以降のスポット広告に陰りが見えてきたが、映画事業が好調で、4月公開の「テルマエ・ロマエ」と7月公開の「海猿」が大ヒットを記録し、上期の業績に大きく貢献した。2012年度は下期の実績に計上される「踊る大捜査線」とともに、邦画・洋画を合わせた国内興行収入のトップ3を独占できそうだ。
一、ディノス、セシールの生活情報事業の上期の業績は不振だったが、これは春先の天候不順と秋に入っても猛暑が続いたことによる季節要因が大きく、下期は売上げの復調を見込んでおり、人員体制の見直しによる費用の削減と合わせて通期では増益の計画を立てている。
一、視聴率に関しては、今年度に入り低迷しているが、フジテレビの企画力や制作人のマンパワーが衰えたわけではなく、7年間にわたって3冠王を獲っていた時期に、時代を見据えた番組の開発が遅れたことによるものだと考えている。簡単に視聴率の奪還ができるとは言えないが、トップの座を守るために使っていたエネルギーを、挑戦するためのエネルギーに変化させ、王道の強みを活かして新たなパワーを発揮させれば、自ずから結果はついてくると信じている。フジテレビの得意とする若い層へのターゲット戦略を変えるつもりはない。今後とも、社会の変化や時代の流れを敏感に察知しながらコンテンツの開発を行っていく。
一、10月改編は、編成・制作の人員を大幅に刷新して臨んだ。すぐに結果が出るとは思っていないが、プライムの連続ドラマの5枠全てが13%台でスタートできた。フジテレビらしい番組も始まり、反転攻勢の流れも出てきたと思っている。全日帯の番組やバラエティー番組等で改善が必要な枠はまだまだあるが、小手先の対処療法で対応
するつもりはない。この後に続く1月改編、4月改編と次々と手を打っていくので結果がついてくると信じている。
一、今回、通期の業績見通しを修正し、連結営業利益見込みを338億円に引き下げた。主な要因は、フジテレビのスポット収入の見込みを下げたことだ。スポット収入は広告市況の悪化と、視聴率の低下の影響を受けて、下期は厳しい状況からのスタートとなった。しかし、年末にかけて需要が伸びてきているので、そのまま第4四半期に向けての回復基調につながってくれればと期待している。
一、番組制作費については、第2四半期はオリンピックにより前年から増加しているが、通期では計画通りプラスマイナス1%の範囲でコントロールしていく。その範囲の中で効果的に制作費を動かしていきたいと思っている。
一、通期の見通しを引き下げながらも、連結営業利益は338億円と前期からの増益見通しを維持することができた。ひとつには映画をはじめ、フジテレビの放送外の事業が大変好調なこともあるが、それに加えてその他の子会社の貢献が非常に大きいものとなっている。今年から新たに加わった都市開発事業は順調に利益を出し貢献する見通しで、放送事業のBSフジも順調に業績を伸ばし、開局後初めて売上高100億円、営業利益20億円を超える見通しだ。
一、いち早くホールディングス体制に移行し、そのもとでBSフジやサンケイビルを取り込み、子会社の業績の改善を進め、収益体質の強化を図ってきたことが着実に実を結んでいる。引き続きフジテレビは、番組コンテンツの強化とともに、配信事業、ゲーム事業、海外展開などをはじめとした新たな収益構造の策についても、今まで以上に積極的な展開を図っていく。
一、グループ全体では、フジテレビを核としながらより一層子会社全体で収益を上げられるよう収益体質の一段の強化を目指していく。また、お台場特区構想についても将来の大規模プロジェクトに発展させるつもりで着実に計画を進めている。徐々にチームを強化しつつ、エリア全体のイメージ作り、運用体制の研究等の夢のある作業を進めている。
一、今回、業績見込みを引き下げざるを得ず、視聴率も苦戦を強いられているが、社内は大変活気があり、元気に作業にあたっている。元々当社は、守りよりも攻めを得意とする社風で、チャレンジャーの気概溢れる人員が揃っていると自負している。挑戦者の立場に立って、この局面を打開し、グループ全体のさらなる成長を目指していきたい。






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