テレビ東京ホールディングスは8日に2013年3月期第2四半期決算説明会を開催したが、席上、島田昌幸社長は要旨次のように語った。
一、3?年中期経営計画の進捗状況は、2011年度10月期から行っている原点回帰のコンセプトが功を奏し、テレビ東京の視聴率は順調に回復基調を維持している。BSジャパンは媒体としての価値向上とともに、収益も好調に推移している。
一、アジア展開の加速については、地域では特に中国を、ジャンルではアニメ分野を中心に展開してきた。また、中国で制作されているコンテンツについても着実に進めている。アメリカではクランチロール社とともにアニメの即日配信を行っているが、今年9月に有料会員が10万人を突破するなど順調に推移している。
一、2013年度から2015年度の計数計画は、2013年度は、今年度下期の動向を踏まえ前回の通期経営計画の数値よりも低めに設定した。最終年度である2015年度は売上高1274億円、営業利益44億円を目標に据えた。引き続き成長余地が大きいとみられるBS放送については、テレビ東京との連携を一層強化し、グループ成長の要として期待をしている。
一、アジア展開の加速については、アニメ分野で展開している制作を引き続き推進すると同時にジャンルを広げていきたい。海外向け動画配信にもより注力しアクセス数を伸ばし、コンテンツ制作も進めていく方針だ。
一、2015年以降には放送局の心臓部であるマスターが更新の時期になる。これを機に、地上波とBS波のマスターを統合し、物理的な一体運営が可能なインフラの整備を行う予定だ。マスター更新に伴い、社屋を移転し、メディアグループとしてさらなる成長を遂げるための環境づくりを推進する。
一、テレビ東京の売上げの中心を占める放送収入のうち、タイム収入とスポット収入については、番組コンテンツ力の向上と、視聴率の回復を達成することで、最終年度である2015年度にタイム521億円、スポット249億円を目指す。
一、アニメ部門については、アジアでの売上げ拡大、ライツ一般については、デジタル分野での伸長を見込んでいる。BSジャパンは成長過程と考えており、独自コンテンツを導入することなどで、年2桁の成長を目標としている。