NHKの松本正之会長は6日の一般紙会見で現況などにつき要旨次のように語った。
一、史上初めて同じ都市で3回目の開催となったロンドンオリンピック。NHKは、総合テレビ、Eテレ、BS1、ラジオ第1の各放送波で注目競技を伝えるとともに、データ放送やインターネットでオリンピック情報をきめ細かく伝えた。特に総合テレビでは、当初放送計画になかったバドミントン女子ダブルスやボクシング決勝なども臨機応変に編成し、可能な限りライブで伝えることができた。
一、また、主要競技の大半が深夜、早朝に行われたため、午前中にいわゆる「見逃しゾーン」として録画放送をした。その結果、総合テレビの放送時間は、ニュース・情報番組も含めると274時間を超え、これまでで最も長くなった。Eテレの放送時間も過去最長の19時間55分。これは、日本選手の勝ち上がりや競技開始時間の変更などが多く、競技時間が重なったものをEテレで放送したためで、視聴者の関心や要望に最大限応えることができたと考えている。
一、ラジオの受信料を廃止した昭和43年以降では初めてとなる受信料の値下げまで、あと1か月足らずとなった。地上契約で口座・クレジット2か月払いの受信料額は、現在の2690円から2450円になる。月額120円、2か月で240円の値下げ額は衛星契約も同じ。値下げ後は、銀行等で振込用紙を使っての振り込みより、口座・クレジット払いがお得になる。
一、10月以降の受信料を、すでに前払いでお支払いいただいている場合、その差額は次回お支払いへの充当で精算させていただく。値下げに向け、視聴者の皆さまへの説明に力を入れている。リーフレットを70万枚作成し、放送を通じた周知にも努めている。視聴者の皆さまにはNHKを身近に感じ、公共放送への理解を深めていただきたい。
一、63回目となる今年の紅白は、去年と同様に午後7時15分に放送を開始、途中5分間のニュースをはさんで、終了は午後11時45分。これは第60回、去年の第62回と並ぶ史上最長の放送時間だ。来たる2013年が、日本が前に向かって力強く、あらためて進み出す年となることを願い、今年の紅白は、素晴らしい歌手の歌の力で、日本人が自信を持って新たな一歩を踏み出そうというメッセージを伝える番組とする。