日本テレビの大久保好男社長は23日の一般紙会見で現況などにつき要旨次のように語った。
一、当社は10月1日に認定放送持株会社に移行する方針を決め、現在作業を進めている。移行の狙いは、テレビ業界が置かれた様々な厳しい環境を踏まえ、効率的なグループ経営を行っていくということ。認定放送持株会社の下には、日本テレビとBS日本、シーエス日本の衛星放送会社、番組制作に関連した6社、計9社がぶら下がることになる。テレビ業界では4番目に認定放送持株会社に移行するわけだが、新しい時代の環境に迅速に的確に対応できるよう様々な準備を滞りなく進め、新しい経営体制を構築していきたいと思う。認定放送持株会社制度がスタートした時から私たちも移行するメリットがあるかないかを研究し、勉強してきた。これまでは、認定放送持株会社に移行するためのコスト負担と利益を両面から考えて、時期尚早であると考えた。先行した局の中には、買収防衛的な視点から導入した側面が強い場合がある。今回の認定放送持株会社への移行は、特にBSは受信可能世帯が70%とかなり普及しているので、地上波、衛星波を含めて効率良く運営していくことが重要だと考える。他社に比べて遅いとか早いとか考えたことはないが、我々にとって重要な時期に決断したということ。これまではそれぞれが独立した会社で別会社の形をとっていた。今後はお互いにWinWinの関係で番組制作などを行っていきたいと考えているわけだが、それぞれの会社の独自の判断を尊重しながら、グループ全体として利益が最大になるにはどうしたらよいかを考えていくということだ。
(全文は2012/4/25発行の「連合通信放送映画速報」に掲載)