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インターネット・モバイル・CS広告好調推移=地上波番組などとの連動を積極的に展開‐TBSテ、メディアビジネス局デジタルセンターの概要
投稿日時: 06/07

 TBSテレビのメディアビジネス局デジタルセンターの2009年度の推移と2010年度の対応は次の通り。

 〈概況〉インターネット事業はパソコン向け広告の成長鈍化、コンテンツ配信はYahooを中心とする既存のポータルサイトの低調で苦戦を強いられているが、広告販売は日曜劇場と土曜午後8時ドラマにホームページオリジナルスポンサーがつくなど新しい展開もあった。モバイル市場は全体の悪化は引き続き止まらず、苦戦が続いているが、モバイルコンテンツ販売は好調で売上げに大きく貢献した。5月13日には組織変更を行い、WEB事業部、クロスメディア事業部、メディア開発と3部体制で業務内容を明確にし、社内外での連携強化に積極的に取り組んでいる。また、Google(YouTube)でのハマスタWEBやNews‐iの広告モデルの動画配信や革命テレビ(ソフトバンク新番組)でのユーストリームやツイッターを使った番組連動など新たな展開でさらなる収入増を目ざしている。

 〈WEB事業部〉モバイル関連では、「CDTVスペシャル年越しライブ」で大々的にモバイル企画を実施。出演アーティスト26組中22組の動画を生放送中に随時収録→モバイル配信という音楽番組では初の試みで大きな反響を呼んだ。恒例の携帯電話とテレビ番組を連動させた「オールスター感謝祭!」(4月3日)は20万人近くの参加となり大好評。今後もテレビとモバイルを連動させた企画を積極的に行っていく。ドラマやバラエティ番組でのコラボコンテンツを拡充し収入増に努めている。

 インターネット関連では、マスターズは今年も動画を全面に押し出したインターネットサイトを展開し超高画質「ハイライト動画」と現地フィールド内の全ショットを検索できる「ショット動画」を公開した。4日間で314万PVを記録し、前年の281万PVを更新し新記録。ハマスタWAVEは、TBSサイトでは開幕直後、サヨナラ勝ちの3月31日巨人戦、4月17日阪神戦はアクセスも極めて好調でユニークユーザーともに記録を更新しベースアップしている実感。YouTube版は本年度より動画サイトYouTube上でも「ハマスタWAVEチャンネル」として展開を開始。PC版の動画の一部をYoutubeにもアップすることで、全体としての視聴者増とハマスタWAVEへの誘導を狙っていく。

 企画関連では、ネットドラマ第3弾として真野絵里菜主演の「マノスパイ」を制作配信。7月7日にDVDリリース予定で、今回は前回までとは異なりARG(Alternative reality game)という手法を取り込み、多角的なトライアルとなった。昨年9月からNews‐iの配信で始まったYouTubeとの取り組みは、ドラマ「ブラッディマンデイ2」における視聴者投稿CM募集企画やハマスタWAVE配信など、取り組みを広げている。既にYahoo!Japan、Gyao!、MSN、アットネットホームなどとも様々な取り組みを実施し、大きな成果をあげてきた。今後も市場動向、視聴者動向などに即した、様々なサイトとの協業によるクロスメディア展開の可能性を広げていく。

 〈クロスメディア営業部〉2009年下期のインターネット広告関連では、地上波番組との連動を積極的に展開した結果、前年比約125%と好調。中でもドラマ枠での展開は、番組内容と合致したスポンサーの主力商品とのタイアップ企画を実施。また、「王様のブランチ」では、スポンサーのバレンタイン向け商品の販促として、番組とタイアップをしながら、番組HP内にブランチスタッフが制作したサイドストーリー動画を展開した。今後も地上波番組と連動した放送局ならではの企画を推進するとともに、2010年上期に予定しているHPのリニューアルも併せて収益拡大を目指す。

 2009年下期のモバイル広告関連も地上波番組との連動企画、コラボCM等を積極的に展開した結果、前年比約143%と好調。新しい取り組みとして、環境省とCSRのタイアップの一環として「ウォームシェアタウン赤坂」目指せ10万人のエコ宣言を実施した。

 CS営業の2009年度下期は、2008年度に引き続き「TBSチャンネル」、「ニュースバード」ともに視聴世帯も順調に増加した。この結果、「TBSチャンネル」は前年比約130%、「ニュースバード」は約113%の売上げ増となり、今後もCS編成サイドとの連携を強化し、広告枠をより効率的に配分して、更なる売上げ増を目指す。

 〈メディア開発部〉ワンセグ対応の携帯電話は、2010年3月に累積出荷台数8000万台を突破。停電に強く屋外でも視聴でき通信網の輻輳にも無縁なワンセグを、災害時に有効な情報伝達手段と捉え、緊急ニュース映像を表示したままデータ放送で詳細情報をいち早く確認できるよう工夫を凝らした。ビジネス面でも、放送中の動画をワンセグ携帯に表示させたまま、投稿や双方向クイズなどに参加できるシステムを開発し、スポーツ中継・バラエティ番組などで多くの方に楽しんでいただいている。5月11日からは、放送中の番組画面を表示したままECサイトへ発注できるワンセグサービスを開始。TVショッピング、ドラマでのプロダクトプレイスメントで大きな効果が期待される。

 スマートフォン、フォトフレーム、ゲーム機など、動画サービスがカバーするデバイスの多様化が著しく、各プラットフォームに対応しておく必要がある。多様な端末向けに大量のコンテンツを効率的に供給できるよう、生産体制の整備が急務となっている。今年度より具体的に生産ラインの整備拡充を図っていく。

(全文は2010/6/7発行の「連合通信放送映画速報」に掲載)






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